カテゴリ:さく井工事

井戸の掘り方3選!工法の違いと施工事例

皆さん、こんにちは!


一口に「井戸を掘る(さく井)」といっても、地下の地質や掘削する深さ、利用目的によって、最適な「掘り方(工法)」は大きく異なります。
もし地質に合わない工法を選んでしまうと、思うように掘り進められなかったり、途中で孔(あな)が崩れてしまったりすることもあります。


そこで今回は、井戸掘削のプロフェッショナルである日さくが、代表的な3つの掘削工法について、仕組みや特徴をわかりやすくご紹介します。
あわせて、「現場ではどのように工法を使い分けているのか?」という視点も交えて解説していきます!


先端にビット(刃)を取り付けたドリルパイプを回転させ、地層を削り取るように掘り進めていく工法です。
日さくの地質調査部が行うボーリング調査や観測孔の設置でも、多くの場合このロータリー工法が採用されています。
この工法の大きな特徴は、「泥水(でいすい)」を使用する点です。

泥水は、ドリルの先端から噴出させることで、
・ビットの冷却
・掘り屑の地上への排出
・孔の壁の崩壊防止
といった、重要な役割を担っています。


適した環境:
軟らかい地層から硬い岩盤まで、地質に応じて幅広く対応可能です。
比較的浅い井戸(数十メートル程度)から、温泉などの大深度掘削(2000m級)まで活躍する、幅広い条件に対応できる代表的な工法です。


【日さくの施工事例:ロータリー工法】
案件名:消雪井(地下水をくみ上げて雪を溶かすための井戸)さく井工事
・場 所:新潟県下越地方
・用 途:消雪用(深さ70m)
・この工法を選んだ理由
近隣に保育園があり、狭小な道路上での施工となりました。保育園を考慮して、振動・騒音が小さいロータリー工法を採用しました。


ワイヤロープの先に重いビットを取り付け、これを上下に繰り返し落下させることで、その衝撃で地層を砕きながら掘り進める工法です。

ロータリー工法とは異なり、砕いた土砂は「ベーラ(サンドポンプ)」と呼ばれる器具ですくい上げます。
構造がシンプルで、安定した掘削ができる点が特徴です。

ロータリー工法と比較して、騒音・振動が大きいという短所があります。


適した環境:
約300m程度までの掘削に対応可能で、孔が曲がりにくく真っ直ぐ掘れるため、砂礫層などで力を発揮します。


【日さくの施工事例:パーカッション工法】
案件名:消雪井(地下水をくみ上げて雪を溶かすための井戸)さく井工事
・場 所:新潟県下越地方
・用 途:消雪用(深さ15m)
・現場の地質:砂礫層(砂や小石の層)
・この工法を選んだ理由
現場が田んぼの真ん中であったため、パーカッション工法特有の打撃音や振動を気にせず施工できる環境でした。また、砂礫層の地盤に対して「鉛直に(真っ直ぐに)」井戸を掘りたかったため、掘削孔が曲がりにくいこの工法が適していると判断しました。


なお、このパーカッション工法を用いた現場の様子は、動画でもご紹介しています。
実際のイメージを知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください。

▼ 「パーカッション工法」動画はこちら


コンプレッサーで圧縮した空気を使い、先端のハンマ内部でピストンを高速で上下運動させ、その打撃力で岩石を砕きながら掘り進める工法です。

泥水の代わりに「空気」を使い、砕いた岩石と地下水を一気に地上へ吹き上げるのが特徴です。


適した環境:
特に硬岩や極硬岩の掘削に適しており、スピード重視の現場で採用されます。


【日さくの施工事例:ダウンザホールハンマ工法(エアハンマ工法)】
案件名:水道水源試掘工事
・場 所:新潟県中越地方の中山間地
・用 途:簡易水道用(深さ50m)
・現場の地質:流紋岩・凝灰岩(非常に硬い岩盤)
・この工法を選んだ理由
山奥で道が狭く、ロータリー工法などの大型機械の搬入が困難な現場でした。また、非常に硬い岩盤が続く中で「地下水が出るかどうか」を迅速に確認する必要があったため、コンパクトな設備で岩盤を圧倒的スピードで掘り進められるこの工法を選びました。


ここまで代表的な3つの工法をご紹介しましたが、最後にもう一つ、最近注目を集めている新しい工法をご紹介します!
ビット(刃)に微細な振動を与えながら回転させ、地盤を削って進む工法です。泥水を使わずに掘ることも可能なため、残土の処理が少なく、他の工法と比べて工期短縮が期待できる場合があります。


【日さくの施工事例:ソニックドリル】
・案件名:都内公共施設 地中熱採熱工事
・場 所:東京都世田谷区
・用 途:地中熱の利用(深さ100m)
この工法を選んだ理由
人や家が密集している市街地での作業だったため、工事スペースや泥水処理などの制約が多くありました。ソニックドリルはコンパクトで狭小地でも施工可能であり、さらに泥水を使わないため現場をクリーンに保てることから、この工法が選ばれました。


いかがでしたでしょうか。
井戸づくりを成功させるためには、その土地の「地質」をしっかりと把握し、状況に応じて最適な工法を選ぶことがとても重要です。
日さくでは、長年培ってきた技術とノウハウをもとに、現場ごとに最適な掘削方法をご提案しています。


Q1. 井戸はどのくらいの深さまで掘ることができますか?
目的や選ぶ工法によって異なります。
例えば、万能型の「ロータリー工法」であれば、一般的な水井戸で600m程度、温泉などでは2000mを超える大深度まで掘削が可能です。
一方で、「パーカッション工法」は300m程度、「ダウンザホールハンマ工法(エアハンマ工法)」は200m程度がひとつの目安となりますが、地質や条件によって異なります。

Q2. 井戸掘削(さく井工事)の費用や工期は何によって変わりますか?
主に「掘る深さ・目的」と「地下の地質(土や岩の硬さ)」によって大きく変わります。
例えば、深い井戸や硬い岩盤を掘る場合には、どうしても時間や施工コストがかかります。
一方で、その土地に適した工法(岩盤に強いダウンザホールハンマ工法(エアハンマ工法)など)を適切に選ぶことで、無駄を減らし、効率的に工事を進めることも可能です。

Q3. 井戸を掘るときによく聞く「泥水(でいすい)」とは何ですか?
ロータリー工法などで使用される「泥水」は、ただの濁った水ではありません。
掘り屑(削った土や石)を地上へ運び出すだけでなく、ドリルの冷却や、掘った孔(あな)の壁が崩れるのを防ぐ(孔壁保護)など、安全に掘削を進めるための重要な役割を担っています。

Q4. 「地質調査(ボーリング)」と「井戸掘り(さく井)」の違いは何ですか?
どちらも地面に孔をあける技術ですが、目的が異なります。
地質調査(ボーリング)は、地下の土や岩のサンプル(コア)を採取し、地盤の状態を把握する、いわば「地面の健康診断」を行うことが目的です。
一方、さく井工事は、地下水や温泉を利用するために、井戸として機能する設備をつくり上げることが目的となります。
日さくでは、調査と工事の両方に対応できる体制を整えており、それぞれの技術を活かしたご提案を行っています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!

井戸掘削をご検討の際はもちろん、事前の地質調査からのご相談も承っております。
日さくでは、調査・設計・施工・維持管理をワンストップで行うという特色を強みとし、現場に最適なご提案を行っています。井戸掘削や地質調査についてもっと知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


▽日さくの井戸掘削・地質調査の詳細は、下記URLよりご覧いただけます。
https://www.nissaku.co.jp/

▽日さくの各種カタログが、こちらのページからダウンロードいただけます。 https://www.nissaku.co.jp/catalog.htm


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