皆さん、こんにちは!
建設業と聞くと「重機」「現場」「アナログ」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実はこの業界にも、デジタル技術の波が着実に押し寄せています。
今、現場では「DX(デジタルトランスフォーメーション)」が進み、これまで手作業で行っていた測量や計画づくりが、デジタル技術によって大きく変わりつつあります。
日さくでも、地上型3Dレーザースキャナーやドローンといった先端技術を積極的に取り入れ、より安全で効率的な現場づくりを目指しています。
今回のブログでは、2回にわたってこうした取り組みをご紹介!第1回は「3Dレーザースキャナー」についてお話しします。

▼今回の記事はこちら
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(1)3Dレーザースキャナーってなに?
(2)活用事例 ― 困難な現場ほど効果を発揮!
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(1)3Dレーザースキャナーってなに?
「3Dレーザースキャナー」とは、地形や構造物の形を点の集まり(点群データ)として立体的に捉えることができる測量機器です。
機器からレーザー光を照射しながら本体を回転させ、対象物までの距離と方向を自動的に計測。取得した点の集合体をコンピューターで処理することで、現場をそのまま3Dで再現することができます。
特徴は大きく3つあります。
・非接触で安全に計測できる
・広範囲かつ高精度のデータが短時間で取得できる
・現場で計測結果を即時に確認できる
日さくでは、機動性と計測精度に優れた軽量・高性能な地上型スキャナーを導入し、現場のニーズに応じた使い分けを行っています。

(2)活用事例 ― 困難な現場ほど効果を発揮!
3Dレーザースキャナーは、従来の測量では難しかったような現場でも威力を発揮します。
私たちの代表的な活用事例を2つご紹介します。
■ 集水井の出来形測定
地すべり対策工事では、地下水を排水するための井戸「集水井(しゅうすいせい)」を設置することがあります。
これは、直径およそ3.5メートル・深さ10~30メートルほどの地下構造物で、地下水の水位を下げて、地盤が動くのを防ぐ役割を果たしています。
しかし、こうした井戸の点検や測定作業は、地下での作業になるため、作業員の安全確保が大きな課題でした。
そこで日さくでは、専用の昇降具に3Dレーザースキャナーを取り付け、地上から吊り下げて計測する方法を採用しています。

スキャナーは井戸の内部を自動で計測し、形状や偏心量などを3Dで可視化します。また、コンクリート製・鋼製などの集水井の材質にかかわらず、正確な測定が可能です。
特に、老朽化が進んだ既存の井戸では、より安全に、効率よく、しかも高精度な点検ができるようになりました。

■ 仮設計画や施工前の検討
例えば、崖崩れを防ぐための工事では、現場が民家のすぐ裏だったり、資材を運び入れるスペースが限られていたりと、厳しい条件の場所が少なくありません。
こうした現場では、足場や重機の配置、搬入路の確保など、事前の計画がとても重要になります。
そのようなときにも、3Dレーザースキャナーで取得した点群データが活躍します!
現場の3Dデータを使って、パソコン上で詳細なシミュレーションができるのです。
たとえば―
「この場所にクレーンを設置したら、架空線にぶつからないか?」
「足場はどの程度の大きさにする必要があるか?」
といった検討を、あらかじめデジタル上で行うことができ、施工の手戻りやリスクの軽減につながっています。

落石防護柵工事における検討事例
3Dレーザースキャナーは、「測る」だけにとどまらず、現場の未来を支える重要なツールへと進化しています。
私たちは、今後、取得した点群データをさらに活用し、施工計画や安全対策、維持管理など多方面での活用を進めていく予定です。
次回は、もうひとつのデジタル技術「ドローン(UAV)」をテーマに、空から見た現場の姿とその可能性をご紹介します。どうぞお楽しみに!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私たちの3Dレーザースキャナーに関する取り組みにご興味をお持ちいただけた方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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