皆さん、こんにちは!
温泉があると、リラックスできる時間が過ごせて、宿泊施設やレジャー施設の魅力がぐっと高まりますよね。温泉付きの物件は、多くの方にとって憧れの的でもあります。
ところで、温泉をどのように探して、掘り出しているのか、不思議に思ったことはありませんか?
私たちは、今までに、全国で400本以上の温泉掘削を行ってきました。今回は、温泉が生まれる仕組みについて、詳しくご紹介します!
▼今回の記事はこちら
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(1)温泉とは
(2)温泉が眠る場所
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(1)温泉とは
温泉施設で「温泉分析表」を見たことがある方もいらっしゃると思います。そもそも、普通のお湯と、温泉の違いはなんでしょうか?
結論から言いますと、地下からゆう出すること、温度が25℃以上であること、もしくは、特定の成分が基準以上含まれていることが、温泉の条件です。
詳しく説明していきます!
温泉とは、地中深くにある地下水が地熱によって温められ、地表に湧き出たお湯のことを指します。日本では「温泉法」によって温泉の定義が定められており、自然に湧き出るか、掘削によって得られるもので、源泉から採取されたときの温度が25℃以上、もしくは水蒸気その他のガスが鉱水1kgの中に温泉法で定められた量以上含まれていることが、条件とされています。温泉の成分は、地質や地域によって異なり、単純温泉、硫黄泉、炭酸水素塩泉など、様々な種類があります。
つまり、特定の成分が基準以上含まれていなくても25℃以上あれば温泉であり、逆に、温かくなくても一定の成分が含まれていれば温泉とされるのです!
(2)温泉が眠る場所 〜多孔質貯留型 vs 断裂貯留型〜
「日本ではどこを掘っても温泉が出るのですか?」と聞かれることがありますが、答えは「ノー」です。
では、どのような場所に温泉はあるのでしょうか?
ここでは、温泉を含んでいる地層が、少し専門的になりますが、「多孔質貯留型」か「断裂貯留型」かによって、温泉のあり方に違いがあるので、それを見ていきましょう。
▼地層による地下水(温泉源)の賦存状況の相違:多孔質貯留型(左)と断裂貯留型(右)
① 多孔質貯留型温泉とは?
多孔質貯留型は、地下の岩石が多くの小さな隙間(孔)を持っている場合に見られます。このタイプの岩石には、砂岩や礫岩(れきがん)などが該当します。これらの岩石はスポンジのように地下水を蓄えることができ、温泉水はその隙間を通じて広範囲にわたり分布します。
② 断裂貯留型温泉とは?
一方で、断裂貯留型は、地下の岩盤に亀裂や断層が発生している場合に見られます。また、火山地帯でもこのタイプの温泉がよく見られます。岩石自体は水を通しにくい場合でも、断裂部分に沿って水が貯まり、そこから温泉水が湧き出すことが特徴です。
さて、最初の質問「日本ではどこを掘っても温泉が出るのですか?」に戻りますが、実は、温泉は簡単に掘り当てられるものではありません。この2つの地層の種類によっても、温泉の調査方法は大きく異なります。
温泉を探す作業は、地球の内部に隠された「宝探し」のような面白さがありますが、同時に緻密な計画と技術が必要になるのです。
この続きは、次回「温泉井戸の秘密:探す編」で詳しくご紹介します!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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